会社を退職する際に、知っておかなければならないのが失業保険ですね。

しかし、そもそも失業保険という名称の保険はありません。

正しくは、失業した時にもらえる『基本手当』に該当します。

ですが、本記事では基本手当を失業保険として、私の経験を踏まえて紹介します。

そして本記事では、失業保険をもらうための退職理由と条件やもらえるお金、手続きの仕方やもらえる期間、そして失業保険を知る上で最も重要な失業保険の受給延長期間や延長申請方法についても紹介します。

最後まで読むと、今まで知らなかった失業保険に関する知識も得ることができますから、ぜひ最後まで読んで下さいね。

Contents

失業保険(基本手当)とは

失業保険

失業保険(基本手当)とは、労働者に対して失業中の生活を心配しないで1日でも早く再就職をしてもらう為の雇用保険制度のことです。

ハローワークでは、基本手当について次のように明記しています。

基本手当とは…雇用保険の被保険者の方が、定年、倒産、契約期間の満了等により離職し、失業中の生活を心配しないで、新しい仕事を探し、1日も早く再就職していただくために支給されるものです。

引用:ハローワークインターネットサービス「基本手当について」

また、ハローワークだけでなく、厚生労働省では、基本手当について以下のように明記しています。

基本手当とは、求職者の失業中の生活の安定を図りつつ、求職活動を容易にすることを目的とし、被保険者であった方が離職した場合において、働く意思と能力を有し、求職活動を行っているにもかかわらず、就職できない場合に支給されるものです。

引用:厚生労働省「基本手当について」

つまり基本手当とは、「失業者が就職活動をして無給の状態でも、生活に困らないように......」という意図で作られた国の制度のことです。

失業保険をもらうには

ハローワーク

失業時に次の就職をする為に大事な失業保険(基本手当)ですが、すべての労働者がもらえるわけではなく、要件を満たしている労働者がもらえます。

要件とは、次の2つに該当していることが必要です。

  • 雇用保険に加入していること
  • 就職活動を行い働く意思のある人

上記の2つを見て分かる通り、すでに会社を退職してもう働かないことにしている人は失業保険をもらうことはできません。

しかし、会社を退職し就職活動を行い、働く意思のある人でも、失業保険が必ずもらえる訳ではありません。

失業保険が必ずもらえる訳ではない理由は、会社を退職する理由に応じて条件が定められているからです。

では次に、失業保険をもらう事が出来る条件について見ていきましょう。

失業保険をもらう為の退職理由と条件

失業保険

失業保険をもらう為の退職理由と条件を以下の3つ分けることが出来ます。

  • 自己都合退職の場合
  • 会社都合退職の場合
  • その他の場合

そして、退職理由とは別に失業保険を受給する為の条件も、「退職理由以外の受給条件」があります。

では、失業保険をもらう為の退職理由と条件について見ていきましょう。

自己都合退職の場合

自己都合退職とは、労働者が自発的に会社に退職を申し出た場合のことです。

自己都合退職の場合、正当な理由の有無によって失業手当の受給条件は変わってきます。

正当な理由がある場合

正当な理由とは、政府が定めた正当な理由の項目に当てはまる理由であり、正当な理由がハローワークに認められれば、「特定理由離職者」になります。

具体的には、以下の正当な理由が該当します。

  • 契約社員などで有期の雇用契約が満了し、希望しても更新されなかった人
  • 病気や心身の障害などで健康状態が悪化し勤務するのが困難になった人
  • 妊娠・出産・育児などのために離職し、「雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置」を受けた人
  • 両親の死亡や介護等、家庭の事情が急変し、勤務するのが困難になった人
  • 配偶者や親族との別居を続けることが困難であり、通勤が困難になった人
  • 結婚や事業所の移転などの理由により通勤が困難になった人
  • 会社からの人員整理等による希望退職者の募集に応募した人

参照:厚生労働省「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準

上記の正当な理由があり自己都合退職と判断された場合には、失業保険の受給条件は以下の条件になります。

正当な理由がある場合の受給条件
退職日以前の1年間に、被保険者期間(※1)が通算して6ヵ月以上あること

※1.(雇用保険)被保険者期間とは…雇用保険に加入していた期間のことで、基本手当を受給するときにもっとも基本となる期間です。

(雇用保険)被保険者期間は、雇用保険に加入していた期間のうち、離職日からさかのぼって区切った各1カ月間において、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月を「1カ月」として計算します。

したがって、例えば基本手当支給要件の一つ「離職日以前2年間に被保険者期間が通算して12カ月以上あること」は、「離職日以前2年間に賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月が通算して12カ月以上あること」ということになります。

引用:河社会保険労務士事務所「(雇用保険)被保険者期間」

正当な理由がない場合

先述した正当な理由に該当しない自発的な理由で退職をした場合には、失業保険の受給条件は以下の条件になります。

正当な理由がない場合の受給条件
退職日以前の2年間に、被保険者期間が通算して12ヵ月以上あること

会社都合退職の場合

会社都合退職とは、次の項目に該当することです。

  • 解雇(懲戒解雇は除く)
  • 勤務先の倒産
  • 退職勧奨(クビ)
  • 更新予定が約束されていた有期契約(3年以上)の打ち切りなど

つまりは、会社側から一方的に労働契約を解除され退職を余儀なくさせることです。

そして、会社側が早期退職制度を提出し、労働者が応募して退職した場合も会社都合退職となります。

会社都合退職になった場合の失業保険の受給条件は以下の条件になります。

会社都合退職の場合の受給条件
退職日以前の1年間に、被保険者期間が通算して6ヵ月以上あること。

その他の場合

その他の場合とは、次の項目に該当することであり、予め会社側と合意されていた条件で退職を行うことです。

  • 定年退職
  • 更新予定のない有機雇用契約の満了など

上記の場合には、自己都合退職となりますが、3ヵ月の給与制限はかかりません。

つまり、その他の場合で退職をする場合の失業保険の受給条件は以下の条件になります。

その他の場合の受給条件
退職日以前の2年間に、被保険者期間が通算して12ヵ月以上あること。
ただし、3ヵ月の給付制限(※2)はかかりません。

※2.給付制限とは、失業してハローワークに申請すればすぐに受けられるものではなく、「失業保険を受給できない場合」があり、これを「給付制限」といいます。

引用:労働問題の窓口「失業保険の「給付制限」って何?

退職理由以外の受給条件

先述した3つの項目に合わせて、失業保険の受給条件に必要なことが、「働く意思と能力があるか」です。

なぜ働く意思が重要であるかというと、失業の定義をハローワークは以下に示しているからです。

「失業」とは、離職した方が、「就職しようとする意思といつでも就職できる能力があるにもかかわらず職業に就けず、積極的に求職活動を行っている状態にある」ことをいいます。

したがって、次のような状態にあるときは、失業給付を受けることができません。

病気やけがのために、すぐには就職できないとき

妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できないとき

定年などで退職して、しばらく休養しようと思っているとき

結婚などにより家事に専念し、すぐに就職することができないとき

引用:ハローワークインターネットサービス「失業とは」

上記のハローワークを示している失業の定義を見ても分かる通り、失業保険を受給できる人は、すぐに就職が可能な人のことです。

では次に、失業保険がもらえるお金について見ていきましょう。

失業保険でもらえるお金

失業保険

まず、失業保険でもらえるお金を、正確には「雇用保険の失業給付」と言います。

失業保険でもらえるお金は、自己都合退職又は会社都合退職によりもらえるお金は異なり、上限や下限があります。

失業保険でもらえるお金の金額は、失業前6カ月間の給与の総額(交通費等手当を全て含んだ金額)を180で除した額の50~80%に相当する額が失業保険(基本手当)日額となります。

やや複雑ですので、失業保険(基本手当)日額について次の項目で説明します。

失業保険でもらえるお金の計算方法

失業保険でもらえるお金の計算方法は、以下の図の順番で導くことが出来ます。

失業保険 もらえるお金

  • 過去6ヵ月の平均給与から、賃金日額を計算する
  • 賃金日額から、該当する%に当てはめて、失業保険の1日分を計算する

計算式は以下の通りです。

退職した日の直前の6ヵ月の給料÷180日×(50%~80%)=基本手当日額

上記の順番で失業保険の1日分を計算することが出来ますが、1つずつ見ていきましょう。

過去6ヵ月の平均給与から、賃金日額を計算する

例えば、残業込みで毎月30万の総支給額があったAさんがいたと仮定します。

そして、Aさんは3月末に退職し過去6ヵ月の総支給額が下記の図のようにあったとします。

  • 10月:30万円
  • 11月:30万円
  • 12月:30万円+ボーナス40万円
  • 1月:30万円
  • 2月:30万円
  • 3月:30万円

しかし、ここで注意することがあり、賃金日額を計算するにあたって、給与(賃金)に含まれるお金と含まれないお金があります。

簡単に言えば、毎月定期的に支給される給与は計算に含みますが、一時的に支給される給与は計算に含みません。

具体的に分けると以下の様になります。

給与に含めるお金
  • 残業手当
  • 通勤手当
  • 住宅手当
  • その他、営業手当等毎月給料に含まれているもの
給与に含まれないお金
  • ボーナス(賞与)
  • 一時金(出産手当、結婚祝い金、弔慰金など)

先述したAさんは、残業代込みでボーナスありの総支給30万円ですから、残業代は給与に含むが、ボーナスは給与に含みません。

ですから、Aさんの退職6ヵ月前の総所得は180万円ということになります。

そして、給料の1日分を計算する為に、以下の計算をします。

180万円÷180日=1日1万円

上記で計算した1日1万円のことを賃金日額(給料の1日分)と言います。

つまり、Aさんは会社から給料として、土日も含めて1日1万円の収入があったということです。

では、Aさんの賃金日額(給料の1日分)である1万円を元に、基本手当日額を計算していきましょう。

賃金日額から該当する%に当てはめて、基本手当日額(失業保険の1日分)を計算する

先にいうと、基本手当日額の計算方法は非常に複雑です。

複雑な理由は、50%や80%などの分かりやすい%であれば良いですが、年齢や退職理由が自己都合か会社都合であるかによって、異なるからです。

まず、年齢に応じた上限額、下限額は厚生労働省は公表している「毎月勤労統計」の平均定期給与額の増減により、毎年8月1日に上限額及ぶ下限額は変更されます。

2018年に公表された上限額と下限額が以下の表になります。

年齢区分に応じた賃金日額・基本手当日額の上限額
退職時の年齢 賃金日額の上限額 基本手当日額の下限額
29歳以下 13,500円 6,750円
30~44歳 14,990円 7,495円
45~59歳 16,500円 8,250円
60~64歳 15,740円 7,083円
賃金日額・基本手当日額の下限額
全年齢 2,480円 1,984円

参照:厚生労働省「雇用保険の基本手当日額が変更になります~平成 30 年 8 月 1 日から~」

例えば、先ほどの29歳のBさんの賃金日額(給与の1日分)が14,000円の場合は、上限額(13,500円)が適用されますので、基本手当日額は6.750円になります。

逆に、基本手当日額の下限額は年齢に関係なく、1984円になります。

では次に、基本手当日額の計算方法ですが、計算は厚生労働省が公表している「基本手当日額の計算方法」を用いておおよその計算を導き出すことが出来ます。

下記は、厚生労働省が公表している基本手当日額の計算方法です。

賃金日額 給付率 基本手当日額
退職時の年齢が29歳以下
2,480円以上4,970円未満 80% 1,984 円~3,975 円
4,970円以上12,210円以下 50%~80% 3,976 円~6,105 円
12,210円以上13,500円以下 50% 6,105 円~6,750 円
13,500円(上限額)以上 - 6,750 円(上限額)
退職時の年齢が30~44歳
2,480円以上4,970円未満 80% 1,984円~3,975円
4,970円以上12,210円以下 50%~80% 3,976円~6,105円
12,210円以上14,990円以下 50% 6,105円~7,495円
14,990 円(上限額)以上 - 6,750円(上限額)
退職時の年齢が45~59歳
2,480円以上4,970円未満 80% 1,984円~3,975円
4,970円以上12,210円以下 50%~80% 3,976円~6,105円
12,210円超16,500円以下 50% 6,105円~8,250円
16,500円(上限額)以上 - 7,495円(上限額)
退職時の年齢が 60~64 歳
2,480円以上4,970円未満 80% 1,984円~3,975円
4,970円以上10,980円以下 50%~80% 3,976円~4,941円
10,980円超15,740円以下 50% 4,941円~7,083円
15,740円(上限額)超 - 7,083円(上限額)

参照:厚生労働省「雇用保険の基本手当日額が変更になります~平成 30 年 8 月 1 日から~」

ここで、先述したAさんの話に戻りますが、Aさんは賃金日額が10,000円でした。

Aさんの年齢が30歳だった場合、4,970円以上12,210円以下の賃金日額に当てはまる為、給付率は50%~80%となる為、基本手当日額(失業保険の1日分)は、3,976円~6,105円の金額のいずれかに該当します。

50%~80%の給付率は、自己都合退職、あるいは会社都合退職によって変動し、被保険者であった期間によっても変動します。

より詳しい基本手当日額(失業保険の1日分)が知りたい人は、カシオ計算機株式会社が無料で提供している「雇用保険の給付額の計算」の自動計算を使用することをおすすめします。

上記の「雇用保険の給付額の計算」を使用する場合でも、賃金日額は、給与に含まれないお金は計算に入れずに計算を行いますから、注意しましょう。

次に、失業保険のもらえる受給期間について見ていきましょう。

失業保険がもらえる期間

失業保険

結論から言いますと、失業保険の受給期間も、自己都合退職の正当な理由の有無と会社都合退職によって受給期間が違います。

そして、失業保険は雇用保険に加入した被保険者であった勤務期間によっても異なります。

まず、自己都合退職で正当な理由がない場合の失業保険の受給期間は、年齢は関係なく勤務期間によって区別されます。

自己都合退職で正当な理由がない場合の失業保険がもらえる期間

区分\被保険者であった期間 1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
全年齢 -(※3) 90日 120日 150日

参照:ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」

※3.自己都合退職で、被保険者であった期間が1年未満である場合には、失業保険はもらえませんので注意しましょう。

例えば、40歳で雇用保険の被保険者であった期間が15年の場合は、上記の表の10年以上20年未満に該当しますので、失業保険の給付期間が120日となります。

次に、自己都合退職で正当な理由のある人と会社都合退職による失業保険の受給期間を見ていきましょう。

自己都合退職で正当な理由がある又は会社都合退職による失業保険がもらえる期間

区分\被保険者であった期間 1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日 -
30歳以上35未満 120日(90日※4) 180日
180日
210日 240日
35歳以上45歳未満 150日(90日※4) 240日 270日
45歳以上60歳未満 180日 240日 270日 330日
60歳以上65歳未満 150日 180日 210日 240日

参照:ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」

※4.退職日が2017年3月31日以前の場合の給付日数は90日となります。

例えば、40歳で雇用保険の被保険者であった期間が15年の場合には、まず年齢が40歳のため、上記の表を見ると35歳以上45歳未満に該当します。

そして、被保険者であった期間が15年のため、10年以上20年未満に該当し、失業保険の受給期間は240日となります。

上記の表を見て分かる通り会社都合退職の場合、年齢や被保険者であった期間によって失業保険の給付期間が様々ある理由は、年齢が高く生活にお金のかかる45歳以上60歳未満は、若い世代よりも再就職が難しい立場であることが、失業保険の給付期間が多く設定されている理由です。

また、自己都合退職や会社都合退職に該当しない「就職困難者」も失業保険の受給期間が設定されています。

就職困難者が失業保険をもらえる期間

区分\被保険者であった期間 1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
45歳未満 150日 300日
45歳以上65歳未満 360日

参照:ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」

就職困難者は、次の項目などに当てはまる就職活動が困難な人のことです。

  • 身体障害者
  • 知的障害者
  • 精神障害者
  • 保護観察中の者
  • 社会的事情により就職が著しく阻害されている者など

身体障害者や知的障害者、精神障害者に該当する人は、国が定める「障害者の雇用の促進等に関する法律」に該当する人です。

保護者観察中の者とは、国の定める「刑法第25条の2第1項」又は「更生保護法第48条」又は「売春防止法第26条第1項」の規定により、保護観察に付された人及び「更生保護法第85条第1項各号」に掲げる人であって、職業のあっせんに関し保護観察所長から安定所長に連絡があった人のことです。

社会的事情により就職が著しく阻害されている者とは、以下のいずれかに該当する人のことです。

ここまでの3つの表を見て分かる通り、受給可能期間は、離職日から原則1年間です。

しかし、求職活動ができない理由がある場合には失業保険受給期間を延長することができます

失業期間の受給期間延長については、後述します。

失業保険をもらう為の手続き方法

会社を退職した後、失業保険をもらう為の手続き方法は、上記のような流れで行います。

失業保険がもらえる対象は、先述した通り、次の条件に該当する人のことです。

  • 雇用保険に加入していること
  • 就職活動を行い働く意思のある人

ここまで読んでこられたあなたでしたら、上記について十分承知しておられますよね。

ですから、失業保険がもらえる対象の説明は省きますが、次の項目の順に行うと失業保険をもらうことが出来ます。

  1. 離職票などの必要書類を揃える
  2. ハローワークに「求職の申し込み」を行う
  3. 待機期間により、7日間待つ
  4. 雇用保険受給説明会へ参加する
  5. 給付制限期間がかかる
  6. 失業の認定日にハローワークに参加する
  7. 就業報告を行い、失業保険をもらう。

上記は簡単な流れですが、1つずつ順番に詳しく見ていきましょう。

離職票などの必要書類を揃える

失業保険をもらう為の手続きには、必要書類を揃える必要があります。

手続きに必要な書類一覧
1.離職票-1
2.離職票-2
3.マイナンバーの分かるもの
4.身分証明書(免許証など)
5.写真(縦3cm×横2.5cm)2枚
6.印鑑
7.預金通帳またはキャッシュカード

離職票-1と離職-2はいずれも、勤務していた会社がハローワークの受理印を押してもらった後、退職者に郵送などで届きます。

1.の離職票-1には、氏名や生年月日、失業保険の振込先口座番号などの記載項目があります。

2.の離職票-2には、会社に勤務していた際の月額給与や退職理由が記載されており、失業保険の受給期間やもらえるお金のことを計算する為の書類のことです。

離職票をもらう際の注意点

勤務していた会社によっては、退職者からの申し出が無いと離職票を作成しない会社もあります。

離職票は失業保険をもらう為の重要な書類ですから、退職日の前後に必ず会社に確認しましょう。

3.のマイナンバーが分かるものとは、次のいずれかに該当するものです。

  • マイナンバーカード
  • 通知カード
  • マイナンバー記載の住民票

上記の内、マイナンバーカードがあれば、4.の身分証明書は必要ありません。

4.の身分証明書とは、次のいずれか1点、

  • マイナンバーカード
  • 運転免許
  • 運転経歴証明書
  • 旅券 (パスポート)
  • 身体障害者手帳
  • 精神障害者保健福祉手帳
  • 療育手帳
  • 住民基本台帳カード
  • 在留カード
  • 特別永住者証明書
  • 写真付き身分証明書
  • 写真付き社員証
  • 官公署が発行した写真付き資格証明書など

あるいは、次のいずれか2点が必要です。

  • 公的医療保険の被保険者証(健康保険証など)
  • 児童扶養手当証書
  • 年金手帳
  • 特別児童扶養手当証書など

5.の写真(縦3cm×横2.5cm)は、直近3ヵ月に撮影した写真であり、正面上半身が映っている必要があります。同じ写真が2枚手続きに必要です。

6.の印鑑は、シヤチハタ以外の印鑑です。印鑑は訂正印としても使用します。

7.の預金通帳またはキャッシュカードは本人名義の物が必要です。

ただし、「ネットバンク」や「外資系の銀行」は、手続きに使用できませんので、注意して下さい。

必要書類が準備出来たらハローワークに行き、失業保険の手続きをします。

具体的な手順は以下の通りです。

ハローワークでの手続き手順
1.求職の申込み
2.離職票の提出
3.受給資格の判定
4.受給説明会の日時決定

ハローワークでの手続きは、ハローワークのスタッフが丁寧に教えてくれますから、分からないことがあれば聞きましょう。

ハローワークに行き「求職の申し込み」を行う

必要書類が揃ったら、早めにハローワークに行って求職の申し込みをしましょう。

早めに行く理由は、失業保険は原則退職日から1年間しかもらえないからです。

そして、退職者自身がハローワークに行かない限り、失業保険をもらうことも出来ませんし、求職の申し込みをしないと失業保険をもらうことが出来ない為です。

また、失業保険をもらう為には、働く意思が必要ですから、何もしないでいては失業保険を受けとることは出来ません。

ハローワークで求職の申し込みをした後に離職票などの必要書類を提出し、失業の手続きをします。

(手続きをした際には、雇用保険受給説明会の日時についてハローワークから指示をもらいます)

待機期間により7日間待つ

失業保険の申請手続きをすると、7日間の待機期間が設けられます。

待機期間とは、ハローワークが申請をしてきた退職者が本当に失業しているか判断するための期間です。

そして、失業保険を受給する為には、待機期間(仕事をしないでいる期間)を全ての人が満たす必要があります。

7日間とは、ハローワークに失業保険の申込みをした日を含めて7日間ですが、待機期間中は失業保険をもらうことができません。

雇用保険受給説明会へ参加する

失業保険の待機期間を満たすと、ハローワークから手続きの際に指定された雇用保険受給説明会に参加することが出来ます。

雇用保険受給説明会に参加しないと、失業保険をもらう手続きに進むことは出来ません。

雇用保険説明会の流れが次の通りです。

雇用保険受給説明会の流れ
1.受給に関する説明
2.失業認定日の決定

1.の受給に関する説明では、求職活動に関することや注意点、失業保険を受給するための流れなどに説明されますから、しっかりと聞いておきましょう。

2.の失業認定日の決定は、雇用保険受給説明会が終わった後に、「雇用保険受給者資格証」と「失業認定申込書」が渡された後、ハローワークから『第1回目の認定日』のお知らせがあります。

第1回の認定日であるハローワークに行くまでには、給与制限期間がかかります。

給付制限期間

給付制限期間とは、待機期間終了の翌日から計算する期間であり、失業保険が一切支給されない期間のことです。

給与制限がかかる期間は、自己都合退職と会社都合退職によって期間は異なり、自己都合退職の場合は3ヵ月、会社都合退職または、正当な理由のある自己都合退職の場合は1ヵ月です。(給与制限期間が0ヵ月の場合もあります)

給与制限期間中は、ただじっと認定日まで待っている訳にはいかず、月に1回以上求職活動をする必要があります。

自己都合退職の人は、3ヵ月期間が空く為3回以上求職活動をする必要があり、雇用保険説明会で渡された「失業認定申込書」に、求職活動をしたことを記載しておく必要があります。

ただし、給付制限期間中は、アルバイトをしても失業保険に受給には影響されません。

ですから、日雇いバイトや3ヵ月間の短期バイトなどで生活費を稼ぐ事が出来ます

アルバイトを行う際の注意点

アルバイトで収入があった場合でも、働いた日の収入を失業認定申込書に記載しておく必要があります。

偽りの報告を記入して報告をした場合、不正受給と見なされ、結果的に失業保険の受給が停止したり、納付義務が課せられたりします。

ハローワークは多くの会社と繋がっていますからに結果的に必ずバレます。

ですから、アルバイトで収入があった際には、失業認定申込書に正確な活動内容を記入しましょう。

失業の認定日にハローワークに参加する

給付制限期間が終了すると、雇用保険説明会で指定された「第1回の認定日」に参加する為に、ハローワークに行きます。

認定日は4週間に1回毎あり、全3回に渡って参加することになります。

第1回の認定日までに、給与制限期間で求職活動を1回以上しておく必要があり、求職活動を行ったことを記入した「失業認定申込書」を提出します。

失業保険申込書が受理され失業認定を受けると、正式に失業保険の受給資格者とみなされ、失業保険を受け取る権利がもらえます。

失業保険を受給する

失業保険(失業給付金)は、失業認定日から5営業日後に、離職票に記入した指定の口座に振り込まれます。

ハローワークに行ってから、自己都合退職の人は約3ヵ月と半月、会社都合退職者あるいは、正当な理由のある自己都合退職者は1ヵ月と半月で、失業保険を受給することが出来ます。

失業保険をもらう為の期間はやや長いと感じるかもしれませんが、上記の流れで失業保険の給付日数の上限が超える、あるいは再就職が決まるまで、月1回の失業認定日で報告書を提出することで、失業保険をもらう為の手続きが完了します。

失業保険がもらえる期間が延長される対象者

失業保険

失業保険がもらえる期間は、原則最長1年間ですが、働くことができない期間が30日以上続いた場合に、以下の理由に該当すると延長することができます。

  • 病気やけが
  • 妊娠、出産、育児(3歳未満)
  • 小学校就学前の子の看護
  • 配偶者の海外勤務に本人が同行する場合
  • 一定のボランティア活動に参加する場合

以下に該当する定年退職の場合も延長することができます。

  • 60歳以上で定年退職した場合
  • 定年後の継続雇用の終了により退職した場合

延長期間は最長3年間で、1年とあわせて4年間となります。

また、定年退職については、1年間の延長が可能となりますので、1年とあわせて2年となります。

失業保険がもらえる期間を延長する為の手続き方法

失業保険

失業保険の受給期間を延長する為の手続き方法は、通常のハローワークへの申請手続きとは違い、延長理由によって申請の時期や延長できる期間、方法などが違うので注意しましょう。

延長理由は、先述した受給期間が延長される対象者を以下の2つに分けることが出来ます。

  • 病気やけが、妊娠、出産などで30日以上働けないことが理由の場合
  • 60歳以上の定年退職などが理由の場合

上記はいずれも、申請時期や延長できる期間などが異なりますので、下記の4つの項目と共に見ていきましょう。

  • 延長が受理させる申請期間
  • 延長可能期間
  • 延長に必要な申請書類
  • 延長する為の申請方法

病気やけが、妊娠、出産などで30日以上働けないことが理由の場合

以前勤務していた会社から退職をした日から引き続き30日以上働くことができなくなった理由に該当する場合には、最長4年間まで失業保険を受給することが出来ます。

延長が受理させる申請期間

退職日(働くことができなくなった日)の翌日~1ヵ月以内

※提出期間は早期となっていますが、延長後の受給期間の最後の日までの間であれば、再度申請が可能です。

延長可能期間

本来の失業保険受給期間1年+働くことが出来ない期間(最長3年間)

つまり、最長4年間失業保険が受け取れることになります。

延長に必要な申請書類

下記は、失業保険を受給する為の手続きが完了していない場合の延長に必要な申請書類です。

  • 受給期間延長申請書
  • 雇用保険受給資格者証
  • 延長理由に該当することの事実を確認できる書類(例:病気やけが、妊娠などの場合は医師の証明書などが該当します。定年退職の場合は不要です)
  • (※)離職票-2((離職票-1は受給期間延長手続きには不要な書類です。)
  • (※)マイナンバーの分かるもの
  • (※)身分証明書(免許証など)
  • (※)印鑑(スタンプ印は不可)
  • (※)預金通帳またはキャッシュカード

(※)は通常の失業保険を受給する為の申請書類と同様です。

受給期間延長申請書は、ハローワークに申し出をすると頂くことが出来ます。

延長理由を証明する書類は、病気やけが、妊娠を証明する書類である為、医師などの各専門家に作成してもらう必要があります。

延長する為の申請方法

延長する為の申請方法は、本人が直接ハローワークに出向くか、郵送、又は代理人による提出も可能です。

代理人が提出する場合は、委任状が必要となります。

60歳以上の定年退職などが理由の場合

60歳以上の人が定年退職などを理由に失業保険の受給延長を希望する場合には、被保険者であった期間によって異なるものの最長2年間失業保険を受給することが出来ます。

延長が受理させる申請期間

退職日の翌日から2カ月以内

定年退職者が延長を申請する場合には、自ら延長希望と申し出する必要がありますからご注意下さい。

延長可能期間

本来の受給期間1年+休養したい期間(最長1年間)

つまり、最長2年間失業保険を受給することが出来ます。

延長に必要な申請書類

下記は、失業保険を受給する為の手続きが完了していない場合の延長に必要な申請書類です。

  • 受給期間延長申請書
  • 雇用保険受給資格者証
  • 延長理由に該当することの事実を確認できる書類(例:病気やけが、妊娠などの場合は医師の証明書などが該当します。)
  • (※)離職票-2((離職票-1は受給期間延長手続きには不要な書類です。)
  • (※)マイナンバーの分かるもの
  • (※)身分証明書(免許証など)
  • (※)印鑑(スタンプ印は不可)
  • (※)預金通帳またはキャッシュカード

(※)は通常の失業保険を受給する為の申請書類と同様です。

30日以上働けない理由がある対象者と違い、定年退職で延長申請する場合には、「延長理由に該当することの事実を確認できる書類」を提出する必要はありません。

延長する為の申請方法

代理人は使用せずに、原則として延長希望者本人がハローワークに出向き、書類を提出し申請する必要があります。

失業保険に関するまとめ

失業保険は、国が定めている制度である為、受給して損はないでしょう。

なぜなら、失業保険をもらうことで、自分自身のスキルアップに繋げることが出来るからです。

しかし、失業保険をもらう為の期間はやはり長期戦になる為、時間がかかるのも事実です。

本記事は、社会保険労務士の方々がサイトに記載していることと、私が実際に失業保険を受給していた経験を生かして作成した記事です。

当サイト大人の楽屋では、失業保険に関するご相談を受け付けています。

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